mimimi pacun pacun

2012年からの夢日記を載せてます

未亡人がいた。
彼女の家によく配達に来る運送屋Aさんに、「付き合ってほしい」と言われたが、彼女は丁重にお断りした。好みからかけ離れていたのと、夫を亡くしたばかりでそんな風な気分にはまだなれていなかった。デリカシーないな、この人、と思っていた。

また何週間かして、今度は別の男の人Bに「すきだ」と言われた。その人は、夫とも仲の良い友達だった人だったので、それが罪悪感を生んだ。小さな針を何本か持っていた。ふっと、胸元に落としてしまい、何本かが、胸に刺さった。プチっとした痛みが、印象的だった。

Bは、彼女をドライブに誘った。絵に描いたような、赤いオープンカーだった。街を抜けて、田舎のまっすぐな道を早いスピードで走るととても気持ちが良かった。小さな道を曲がると、突き当たりに人面犬が湧き出て来る場所についた。おじさんの顔をしていて、仄かに光っている。Bは、これを見せたかったらしい。

人面犬が無限に湧き出て来るその場所のすぐ近くに、3人の外国墓地があった。彼女はすぐにそのお墓の人たちが人面犬に姿を変えて出てきているんだとわかった。Bに伝えると、それは興味なさそうだった。

湿った落ち葉の敷き詰められた、公園のようなところ。薄暗いけど怖くない、彼女の好きな場所だった。可愛い子猫がいて、遊んでいた。知らない女性が来て「その子、中山さんが最近飼い出した猫よ、うちにカイコみたいな虫を沢山運んで来て嫌なのよ」と言って去って言った。中山さんの猫なのか、かわいいな、と思った。(この辺りで未亡人と私は一体化した)

Bとまた車に乗って出かけた。街には逃げ出した動物が溢れていて、ライオン、ヒョウ、熊、トラ等の猛獣も道路で人を襲っていた。バイクの二人乗りをしたお尻の大きなセクシーなお姉さんが、クロヒョウにモテていた。Bは上手く避けながらオープンカーでその中を走って笑っていた。スリル満点だった。

公園にもどると、友人たちが沢山集まっていた。さっきの猫が、中山さんの手によって、顔が半分剥ぎ取られる手術がされていた。苦情に対処するためには仕方ないんだ、と、悲しそうにしていた。あんなに可愛い顔を剥いでしまうなんて、子猫も中山さんも可哀想だな、でも虫が苦手な人はカイコが庭にいっぱい現れるの嫌だろうし、じゃあその人か引っ越しをすればいいのに。子猫の顔を半分剥ぐくらいなら、家を変えることくらい譲歩すればいいのに。人は自分の都合で自然や動物を傷つけることをなんとも思わないんだな、と、気がついた。自分も。

ブランコにのっていると、缶チューハイを運送屋Aさんが来て、何か言っていた。あまり興味のないことだった。友達たちが一緒にブランコに乗り始めた。ぼんやりと夫のことを思い出していた。