イベントを開くのに、呼びたいアーティストがいて、でもその人は船の上で生活しているから連絡が取りにくい。電話は繋がらなくて、メールも繋がらない。手紙は届くみたいだけどすごく時間がかかる。相手のスタッフにはサイコキネシスという人がいて、テレパシーのやり取りができるらしい。
友達が手紙とメールを送ってくれて、私はできないけどテレパシーに挑戦してみることにした。一生懸命頑張ったら、なんとなくだけど小さな声で「出演okですよ」と聞こえた気がした。自分でも驚きながら、イベントの日付と入り時間を伝えてみるとそれに対してはもっと薄い声でかすかに承諾されたように思った。
本当に通じていれば当日やってきてくれるけど、全然自信がない。
ともだちとどうしようどうしようと相談する。
私はその時、日本髪のカツラをかぶって白塗りのメイクもされていたんだけど、服は洋服でしかもすごくダサい洋服。そのまま電車に乗ろうとなったので、「待って、私着替えたほうが良くない?」と友達に聞くと「そんなことないよかわいいよ」と言われて着替えるタイミングを失ってしまった。仕方なくそのまま駅に向かうけどはずかしいので、歩くのが嫌で飛んで移動した。